グローバル展開のポイント
海外進出の肝について解説してみた
新年度が始まり社内で新事業の開発プロジェクトが立ち上がったり、コロナ不況による本業の収益減をカバーできるような第二の事業セグメントの構築を考えている社長さん、個人では副業時代における起業への関心など多くの人が新しいビジネスへの取り組みを加速させたいニーズが高まる時期です。
本日は、前回の記事で解説したグローバル化を掘り下げます。
日本の人口が年々、減少している事実を多くの人が認識している反面、人口減を補うための市場開拓としての「海外進出」の必要性については理解しながらも及び腰な人や多いはずです。
具体的にどのように海外進出を進めていけばいいのか?については、
・商社と協業する
・越境ECサイトへ商品を出品する
など王道の打手がありますが、中小零細企業にとっては商社とお付き合いすることは難しく、越境ECサイトに出品するもまったく商品が売れない事態に見舞われて、なかなか海外に販路を持つことができずにいる企業が大半なはずです。
しかし、2022年現在、現地の企業からの引き合い情報を一手に集め、現地企業と日本国内企業とのマッチングから商談、商品の引き渡しまでワンストップでサポートをしてくれるオンライン商社なるものが誕生しています。
この商社についての詳細は、後日、このブログでご案内するとして、現地企業との商談に際して最も重要な思考やアプローチ方法について解説していきます。
海外へモノを販売する予定がない場合でも大いに参考になる内容です。
人(商談相手)を説得する方法
よく日本人は、良い商品をもっているのに世界の人々にその良さを伝えるのがうまくないといわれます。
その代表例がプレゼン資料にあります。日本の資料作りの傾向として
・図やイラストを用いて、分かりやすさを追求している
・説明も分かりやすさを追求して簡潔に論じている
・全体的にとにかく凝った体裁にしている
しかし、なぜか海外の人には伝わらずに商談が決裂してしまいます。
なぜでしょうか?
それは、欧米型のプレゼン資料の特徴に答えがあります。
欧米の資料作りの傾向として
・図やイラストはほとんどない
・ズラズラと説明が続く
一見、読むのが面倒くさそうで商談が進みずらい印象を受けますが、商談は締結へと向かいます。
商談締結のカギはコミュニケーションの違いを理解すること
理由は、コミュニケーション・スタイルの違いにあります。
欧米社会は、「ローコンテキストコミュニケーション」の社会です。
いわゆる暗黙知の共有度が低く、形式知によるコミュニケーションが主体に社会です。(日本は、ハイコンテキストコミュニケーション)
このため、求められるものは、ロジックが明確であることが重要であり、文章でロジックをしっかりと記述することで確実に理解されます。
欧米型のプレゼン資料は、日本人からすると「何を今さら当たり前のことを」という内容まで、丁寧かつ簡潔に書いてあります。
一通り読むと、ロジックが明確で戦略が論理的に導き出されたことがよく理解できます。つまり、非常に論旨が明確。だから、商談が進む訳です。
日本型のプレゼン資料は、読んでもなぜ、そのような結論になるのかが分からない。つまり、ロジックも論調もちぐはぐなため「思いつき」や「こじつけ」のような印象を与えてしまいます。
このように『暗黙知』を共有できるか否かによって説得するアプローチが異なるということです。
例えば、あまり知られていない高額商品を販売する際、見込み客と提供者の間に暗黙知が共有しずらい場合は、欧米型のように「何を今さら当たり前のことを」という内容を丁寧かつ簡潔に説明しないと売れないということです。
この現象は、国内における全ての産業で散見される問題でもあり、いかに多くの業界・業種でマーケティング・コミュニケーションの知見が普及していないかを物語っています。
マーケティングやコミュニケーションというとなんだか難しそうに感じますが、
見込み客にしっかりと伝わる文章(ロジックが明確でそのロジックから導き出された結論が有意義であること)を書くことが今後、益々、重要なスキルになっていきます。
国内では常に新規参入者に市場がさらされ飽和状態が続きます。
国外でもいずれは国内と同じように飽和状態に向かいますが、世界は広い。我々が生きているうちは、世界が飽和状態になることはないはずです。
だからこそ、しっかりと伝わる文章スキルを高めて国内外でビジネスを展開することが重要です。
新年度がスタートした今、あなたは何を武器にしてビジネスを加速させていきたいですか?
試行錯誤してきた分野の経験やセンス、判断基準などを軽視せずに同じ分野や近隣分野で第二のビジネスアイディアを模索してみてください。
結局、このアプローチが最短距離で富を形成する一助になります。
ちなみに、日本の富裕層の中でも事業投資で財を成した人は、意図せずとも前述のようなことができた末、大きな事業売上を維持していたりします。
(実際には、意図していないことがほとんど)
そして、成した財で
1.日本のプライベートバンキング、例えば野村証券などで証券担保ローンを運用して資産を増やす
2.海外のプライベートバンク、例えばバンクオブシンガポールなどで生命保険等々を運用して資産を増やす
といった王道の資産保全の手当をしながら資産形成フェーズに進んでいます。
ちなみに2.の場合は、「3億円の運用資金で10年かけて10億円に増やす」みたいな運用ができます。
超富裕層をめざすなら、日本を捨てる覚悟が必要かもしれません。