高齢化社会で一気に会社をスケールさせる

高齢化社会で一気に会社をスケールさせる

将来、有望な高齢者市場で大きく成長する方法について考察してみた

高齢者市場の有望性

日本では、少子高齢化社会に突入して久しいが、「世帯数」は増え続けています。

これは、世帯数が増えれば賃貸戸数が増えて不動産市場が活発になるため、当該業界が仕掛けたある種のプロパガンダによる成果ともいえます。

「30歳を過ぎても尚、実家暮らし」に対する風向きが悪い風潮は、まさに当該業界の”仕掛け”。

国の将来推計では、世帯数は2025年まで増加し、その後は徐々に減少していくものの2040年時点でも5000万件を維持していくと見込まれています。

この中で高齢者の独り暮らし世帯に注目したい。

75歳以上で「配偶者と死別」又は離別した人は、「男性が146万人」、「女性が672万人」となっており、何らかの生活サポートを必要とする人が「818万人」もいるという現状があります。

これらの人が仮に月1万円の生活サポートを支払うと計算した場合、市場規模は800億です。

つまり、要介護までには至らない高齢者の生活支援サービスは今後、有望な成長市場にひとつです。

加えて中国に目を向けると、これら空巣老人と呼ばれる高齢者の数は、推計で9000万人です。(2016年統計)

これらの人が仮に月1万円の生活サポートを支払うと計算した場合、市場規模は9000億です。

このように今後、大きな市場に成長する高齢者の生活支援サービスにどのように参入していけばいいのか?を今のうちから考えていくことはフロンティア(未開拓領域)が少ない日本市場において極めて重要です。

参入プランの落とし穴

日本国内で高齢者向けのサービスでリサーチをかけていくと、高齢者の購買行動をトレースすると、ネットではなく「シルバー人材センター」であるひとつの事実にぶち当たる。

当センターの受注内容の大半(半分近く)は、屋内外清掃や除草です。

よって住宅に関連する軽作業を中心とした高齢者向けサービスを展開する場合、ユーザーと作業者を出会わせるマッチングサイトがカンタンに思いつくが、ここの大きな落とし穴がある。

これらのサービスを使うユーザーは、高齢者自身ではなく高齢者の家族であるということ。

つまり、高齢者の生活をサポートするということは、高齢者の幸せな毎日をサポートすることであり、高齢者自らが選択をして購入するモノやサービスでなければ大きなリターンは得られない。

要は、「ターゲット」と「ユーザーの自主性」をしっかりと把握することが極めて重要です。

具体的な参入プラン

ターゲットは、要介護までには至らない高齢者であり、ユーザーの自主性は、「人の手を借りずに”自力”で今まで通りの生活が送れる」ということを念頭にモノやサービスを選定する必要があります。

単純明快に言えば、自力で歩いて必要なモノを購入できる高齢者が老化による衰えをリカバリーするための使いやすいナニカ

をピンポイントで提供することこそが正しい高齢者向けのビジネスプランです。

ここでは、サービスではなく、モノを中心としたアイディアを考えらる限り列挙していきます。
すでに中小企業メーカーが出している製品ですが、その中にヒントがあるかもしれません。
買収予算があればMAの候補にも上がります。

・タベラック
口や顎の力が弱り、自力で食べ物を吸引しにくくなった人の食事補助製品

・箸蔵くん
指先に力が入りづらくなった人のための箸でわずかな力で箸をコントロールできる食事補助製品

・ペッドボトルオプナー
手に力が入りづらくなった人のためにわずかな力でペットボトルの蓋を空けることができる製品

・ラッキリ
指先に力が入りづらくなった人のための爪切りでわずかな力で箸をコントロールできる製品

・つぼマッサージャー
身体が固くなった高齢者でもカンタンに全身のツボマッサージができる製品

前述の通り、日本にとどまらず中国をはじめ世界の先進国は段階的に少子高齢化社会に突入していきます。
よって販路は世界が対象となり、世界中を相手にビジネスをスケールさせる場合、国内向けサービスよりも物販が最適です。
紹介した商品は、すべて3000円以内で購入できるものであり、グローバルマーケットに対して薄利多売ビジネスを仕掛けることが、最も成功率の高い展開方法と言えそうです。
この手の製品は、まだまだ改善の余地があります。なぜなら、高齢者に限らず病に罹り不自由さを抱えている人もこれらの製品を使うからです。つまり、高齢者向けと身体の不自由さを感じている人向けに共通した仕様を深堀りしていくと、既存カテゴリの中でも利便性に大きな違いを出せそうです。

あなたなら、どのようなモノで今後、成長が見込める高齢者市場に参入していきたいですか?

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