どんなビジネスが儲かるのか

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陰謀論ハンターから見る消費の正体を考察してみた

人はなぜ陰謀論を信じるのか?

昨今、世界中で陰謀論が生まれ、その中にはフェイスニュースもあればウォーターゲート事件やMKウルトラ計画など実際にあった本物の情報が入り混じっています。

その中で正しい情報だけを認識することが難しい世界になりつつあります。

では、なぜ、人は陰謀論やフェイクニュースの是非を正しく判断できずに信じてしまうのでしょうか?

それは…

人というのは、

・記憶同士を結び付ける能力があり
・説明できない事柄に意味を持たせる習慣があり
・コントロールできない不確実性を嫌い
・共感することで自己を正当化する

生き物だからです。

例えば、UFOの存在については…

自分がこの目でUFOらしい物体をこの目ではっきりと見た人は、自分の過去の記憶を辿って同じような体験と結びつけUFOの存在を確定させようとします。
しかし、政府や関連機関からUFOの存在は認められていません。
自分は確かのこの目でUFOを見たのにも関わらず…。
そこでSNSで自分と同じような体験をした人と交流を開始すると…。

UFOが陰謀論であるか否かは別にしても前述のような過程で陰謀論者に変貌していきます。

信じやすいタイミング

人というのは、大きな変化に不安を覚える生き物です。

大地震や大津波などの天災、大事件、コロナ禍感染症などの不可抗力によるアンコントローラブル状態にある時は、「不安」が起因して情報を正しく判断できなくなる傾向にあります。

日本で投資詐欺がなかなか減らない理由は、『失われた30年』と呼ばれ、なかなか景気が上向く実感がない時期が慢性的に続き、老後2000万円問題や年金受給問題など多くの不安要素がテレビやネットを通じて配信されており、常にお金の不安を持っている人が多いからです。

つまり、潜在的な陰謀論者や”詐欺に合う予備軍”がたくさんいるということです。

陰謀論ハンターによる洗脳ビジネスの一例

不安を煽り、陰謀論をセールスに活用した詐欺ビジネスがどのように行われているのか?を見てみましょう!

人が生活する上で欠かせないもののひとつに「水」があります。

日本では、自治体が上下水道を管理運営していますが世界的には民間企業が管理運営する傾向にありますが近年、日本の人手不足を理由に中国の企業が日本の宝である水源を買い漁るという陰謀を使った投資詐欺事件があったのをご存じでしたか?

日本人は、中国に対してあまり良い印象を抱いていません。さらに年配者には愛国心が強い人も多く、日本の宝である水源を中国に奪われてはいけないという不安が芽生えます。

その不安心を利用して水源近くの山野を不当な価格で買わせるという手法?である。

しかし、土地を買わせるにはある程度まとまったお金が必要なため、水源付近の土地の需要が高まった時に高額配当として利益が得られる「権利」を販売します。

つまり、水源地の権利書の販売ビジネスである。

このような類の権利ビジネスの詐欺は、今でも手を変え品を変え蔓延し、逮捕者の報道がされていますが、ハマってしまう人が後を絶ちません。

理由は、人の記憶や不安が結びつけられると不安が助長してしまい、その不安をコントロールしようとした結果、お金を払ってしまうのが人の性だからです。

実は、陰謀論とされている事柄だけではなく、世の中には不安を煽ることで自社の商品やサービスを売りつけるために陰謀論めいたものを利用している悪徳な会社で溢れています。

陰謀論ハンターになるためには

ネットでも陰謀論ハンターを多く確認することができます。
影響力を獲得することで利益を手にしやすいSNSや動画が集まるネット世界は、より不安を感じやすい昨今において詐欺の温床とも言い換えることができます。

ここでは、陰謀論ハンターになるための基本的な考え方を示すことで陰謀論にハマらないための知恵を逆説的に読み取っていただければと思います。

人は、権威性が高い人からの助言には聞く耳を持つものです。

医師や占い師といった「先生」と呼ばれている専門家の声には本当に反応しやすい単純な脳を持っています。

陰謀論ハンターにも同じような特性があり、

・真理に到達した者
・他の人が気づかない真実を熟知している者

など、いわゆる特別な人間として一目置かれています。

特別な人間として認知されるには、敵を作り不安を煽ります。

前述の権利ビジネスでいえば、「敵は中国の民間企業であり、不安要素は命綱である水源が侵される」である。

つまり、陰謀論ハンターになるためには、

・誰を敵役にするのか?
・何を不安因子にするのか?

を決め、自説(こうしなければいけない理屈)を説く

必要があるわけです。

まとめ

ここまで見ていくと何かに気づきませんか?

世の中に流通している商品のセールスの仕方と何ら変わりません。陰謀論もインターネット通販で販売している商品も同じアプローチでセールスされていることに気がつくはずです。

日本は企業が内部留保を貯め込み、従業員に還元することはしない(給料は上がらない)。だからお金は自分で増やさなければいけない。でも投資できる大金はない。それなら少額投資でも値上がった時に大儲けできる●●なら今すぐ不安(自分でお金を増やす行動をしたいのにできない)を払しょくできる。

大衆にこのような思考フローがベースにあるせいで投資詐欺は減るどころか増える一方なのです。

この記事の内容は悪用禁止です。
ただ、なぜ人がなぜお金を払うのか?を理解するには最適な内容です。

ほとんど全ての人がお金に対して不安を抱えています。その不安を解消するためにお金を使います。
お金とは、「不安を解消する道具」ともいえます。

もし、あなたが新事業を考えているなら、お金が増えるサービスの構築をお考えください。
詐欺はダメですが、しっかりとお金が増えるサービスを提供できるなら、結局そのサービスが最も儲かります。

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