AIがもたらす新世界
AIがどのような世界を作り出すポテンシャルがあるのかを考察してみた
新世界のマクアケ
『フォートナイト』というゲームをご存じですか?
フォートナイトとは、お友達とゲーム上で共有したり、自作のゲームを公開できるプラットフォーム型のゲームアプリです。
世界で4億人のユーザーがいます。
今までは、自作のゲームを作って公開するクリエイターの収益は発生しずらいプラットフォーム環境だったものが、フォートナイトのオープン化によって収益の40%がクリエイターに報酬として与えられる環境になりました。
このことによって今後、一人のクリエイターがヒットするゲームを公開できれば一人で数百億円を稼ぐクリエイターも誕生してくるはずです。
しかも、サーバーはフォートナイト側が用意してくれるため、クリエイターは莫大なコストがかかるサーバーを用意する必要はありません。
メタバース関連の企業やクリエイターは、コンシューマー向けであれば「フォートナイト」、デペロッパー向けであれば「アンリアルエンジン」という構図はもはや常識になりつつありますが…
サーバー側でこの2つがジョイントしているため、アンリアルエンジンでゲームをクリエイトできればフォートナイトでゲームを公開するだけです。
わかりやすくえいば、YouTubeの三次元版プラットフォームができた!ということです。
クリエイターは、ただ面白いゲームを作って公開すればいいだけです。
では、面白いゲームをどう作ればいいのか?
ここで登場するのが、chatGPTです。
つまり、AIに面白いゲームのシナリオや仕組みを生成してもらった上でゲームのクリエイトそのものもAIに任せればいいのです。
加えて、ゲームの主役といっていい画像の生成は、「ステイブルディフュージョン」に任せます。
ステイブルディフュージョンとは、ユーザーが入力したテキストを頼りにAIがオリジナルの画像を数秒~数十秒程度で自動生成するシステムです。
もはやこのレベルになると、今までの私たちの頭で考えつかないような「生産性」と「創造性」をもったものが無尽蔵に誕生するということです。
しかも、その作業(ゲーム制作)が本来は数百人規模で作成していたものがたった1~2名でもクリエイトが可能だということです。
つまり、
自分が考えたアルゴリズムやアーキテクチャー(設計)そのものをプラットフォーム(ある意味での「世の中」)に投げた結果、それが数百億円になって帰ってくる時代が到来したということです。
もはや、ストック収益を確保して上場して時価総額を上げて…みたいな、いわゆる勝ち組のセオリーすら無意味と化する時代の幕開けです。
新世界の覇者になるためには
本当の意味で「個」が活躍する時代であり、「個」で”成り立つ”時代がやってきたという認識をもつことがとても重要です。
この記事では、ゲームを主題にAIを上手に活用することで無限のクリエイトが可能であることを考察しました。
しかし、ゲームである必要はありません。
例えば…
炎症性の疾患を治すことができた2つの処方の組成がわかれば、
特徴量(問題の解決に必要な変数)をディープラーニングに抽出させることで別のナニカ(2つの処方以外に炎症疾患を治すことができそうなもの)をAIがいくつも導いてくれます。
それをひとつひとつ臨床にかけると…
同じように売れている音楽のコード進行と歌詞の組み合わせのデータを少なくても2曲(2種類)を用意すれば…
上記と同じような”答えらしきもの”を見つけることができます。
つまり、今後、革新的なナニカをスピード感をもって生み出すには、
もとになるデータ、つまり機械学習の種をもっている必要があるということです。
ようは、イノベーションの苗床は、適切な質問をして一定の答えを得た上で2種類以上のデータを使ってAIを働かせること。
あなたなら、どのような2つのデータを取得してイノベーションを起こしてみたいですか?