決算書から儲かる業界・業種を考察してみた（5）

この記事（儲かる業界リサーチ（4））でB2CとB2Bの両方で販路を拡大できるビジネスが営業利益を増やすことができる業種という内容をお届けしましたが、

本日は、以下の条件で小売りと卸売りで儲けられる業種を絞り込み、最終的なまとめに入っていきます。

1.従業員数が10名以下
2.昨対比売上が100％以上
2.税引き前当期純利益が1000万円以上

小売りと卸売りで儲けられる業種

少人数の人員で安定的に年間1000万円以上の利益を出せる業種は…

実はあまり多くありません。

業種名ではなく、分かりやすい表現で”二刀流”で儲けることができる業種をここに示します。

1・アパレル卸を営みつつ、ECサイトで小売りもする
・農業用機械器具を法人相手に販売しつつ、個人にも販売する
・中古車を法人にも売り、個人にも売る。つまり、個人から買い取った中古車を業者オークションに出品したり、業者オークションで落札した中古車を個人に販売したりする
（中古二輪車も含みます）
・家庭用電気機械器具を法人相手に販売しつつ、個人にも販売する
（家庭用電気器具って何？ココを深堀してみてください）

よく、儲かっている！と豪語する社長さんや経営コンサルタント、その他の人が使う”儲かっている”という言葉に共通の定義はありませんが、

一般会計上、当期純利益が4000万円以上の企業を儲かっている会社、つまり優良企業とみなすのが税法上、一般的です。

この指標を前提に上記の業種の中で「儲かっている＝当期純利益が4000万円以上」の業種は、どの業種だと思いますか？

それは…

家庭用電気機械器具

です。

家庭用電気機械器具の年間営業利益は、個人向けで1200万円に対して法人向け卸では4000万円を超えます。

このように一見、定義がない儲かる業種という言葉もしっかりと定義をした上でリスクリーニングしていくと、確実性の高い儲かる業種を見つけることができます。

営業利益4000万円

では、営業利益で4000万円以上、つまり儲かっている業種はどのような業種なのか？気になりますよね？

繰り返しになりますが、このデータは売上高100億円未満の中小零細企業の決算書データを元にしていることをお忘れなきように。

それでは、どのような業種が確実に年間で4000万円以上の利益をただき出しているのか？を見ていきましょう！

・有線テレビジョン放送業
・パチンコホール
・建設機械・鉱山機械製造業
・発電機・電動機・その他回転電気機械製造業
・冷凍水産食品製造業
・一般病院
・放送業
・金属熱処理業
・鍛工品製造業
・化学工業
・半導体製造装置製造業
・建設機械器具賃貸業
・電子回路実装基板製造業
・精密測定器製造業
・冷凍調理食品製造業
・非鉄金属製造業
・産業廃棄物処分業
・プラスチック製容器製造業
・鉄鋼シャースリット業
・電子回路基板製造業
・他に分類されない輸送用機械器具製造業
・その他の工業用プラスチック製品製造業
・医療用機械器具製造業
・鉄骨製造業
・港湾運送業
・一般製材業
・銑鉄鋳物製造業（鋳鉄管，可鍛鋳鉄を除く）
・鉄鋼一次製品卸売業
・溶融めっき業（表面処理鋼材製造業を除く）
・電気めっき業（表面処理鋼材製造業を除く）
・清酒製造業
・砕石製造業
・野菜缶詰・果実缶詰・農産保存食料品製造業
・建設機械・鉱山機械卸売業
・発電所
・自動車部分品・附属品製造業
・その他のパルプ・紙・紙加工品製造業
・他に分類されないはん用機械・装置製造業
・金属工作機械製造業
・沿海貨物海運業
・情報通信機械器具製造業
・鉄鋼業
・工業用プラスチック製品加工業
・その他のパン・菓子製造業
・織物製事務用・学校服等製造業
・電気業
・電子部品・デバイス・電子回路製造業
・非鉄金属スクラップ卸売業
・工業用ゴム製品製造業
・プラスチック製日用雑貨・食卓用品製造業
・非鉄金属地金卸売業
・建築用木製組立材料製造業
・その他の金属線製品製造業
・百貨店，総合スーパー
・自動車車体・附随車製造業
・倉庫業（冷蔵倉庫業を除く）
・輸送用機械器具製造業
・鉱業，採石業，砂利採取業
・特殊コンクリート工事業
・業務用機械器具製造業
・他に分類されない食料品製造業
・環境計量証明業
・飲料・たばこ・飼料製造業
・他に分類されないゴム製品製造業
・建築用金属製品製造業
・他に分類されないプラスチック製品製造業
・その他の調味料製造業
・プラスチック製品製造業（別掲を除く）
・鉄スクラップ卸売業
・ゴム製品製造業
・倉庫業
・その他の民生用電気機械器具製造業
・農業用機械製造業（農業用器具を除く）
・木材・木製品製造業（家具を除く）
・組込みソフトウェア業
・自動車賃貸業
・その他の計量器・測定器・分析機器等製造業
・貸金業等非預金信用機関
・砂・砂利・玉石採取業
・管理事務を行う本社等（総合工事業）
・各種学校
・生コンクリート製造業
・ゴルフ場
・学校教育
・他の生産用機械・同部分品製造業
・化学機械・同装置製造業
・利器工匠具・手道具製造業
・水運業
・酪農業
・石油製品・石炭製品製造業
・その他の採石業，砂・砂利・玉石採取業
・配線器具・配線附属品製造業
・食料品製造業
・金属プレス製品製造業
・ボルト・ナット・リベット・木ねじ等製造業
・物品賃貸業
・建物売買業
・パルプ・紙・紙加工品製造業
・その他の産業用電気機械器具製造業
・そう（惣）菜製造業
・他に分類されない廃棄物処理業
・その他電子部品・デバイス・電子回路製造業
・その他の衣服卸売業
・冷蔵倉庫業
・他に分類されないその他の製造業
・物流運搬設備製造業
・古紙卸売業
・その他の水産食料品製造業
・一般貨物自動車運送業
・その他の電気機械器具製造業
・靴小売業
・はん用機械器具製造業
・コンクリート製品製造業
・金属製品製造業
・特定貨物自動車運送業
・道路貨物運送業
・電気機器卸売業（家庭用電気機器を除く）
・素材生産業
・生産用機械器具製造業
・豆腐・油揚製造業
・プラスチック成形材料製造業
・築炉工事業
・土地売買業
・めん類製造業
・廃棄物処理業
・運動用具製造業

実に126種あります。

もし、あなたが起業してお金持ちになりたいなら…新事業の業界を探しているなら…余剰資金で会社を買いたいなら…

絶対にこの中の業種を選ぶことを強くおすすめします。

上記の企業は、

1.昨対比売上が100％以上
2.税引き前当期純利益が4000万円以上

の条件を満たす業種です。

少なくてもこの記事を見ているあなたが最低でも100億弱の売上、または最低でも年間の営業利益が4000万円の事業を展開したいのなら、どうかこの中から業種を選定してみてください。

お金持ちになれるか否かの8割は、どの業種を選ぶか？で決まります。