儲かる業界リサーチ(6)

儲かる業界リサーチ(6)

決算書から儲かる業界・業種を考察してみた(6)

このブログでもお馴染みになった業界リサーチ・シリーズ。

本日は、以下の条件で儲かる業種をリサーチしてみました。

前提条件

・全国の約25万社の「決算書」データをスクリーニングしたデータを参考にしています。
・年間売上高500万円未満の会社及び100億円以上の会社は除外しています。
(中小零細企業のデータなので上場企業は含まれていません)
・決算対象は、令和4年1月から令和4年12月の期間です。
・つまり、去年(2022年)の1~12月なのでコロナ終息期の直近1年間の企業成績のデータともいえます。

上記を大前提に…

・当期純利益が4000万円以上
・従業員数20名以下
・前年比100%以上

の企業を抽出した上でこの要件を満たす企業数が全国で

・100社以上存在

する業種をピックアップしてみました。

つまり、全国で100人以上の社長(企業)が上記の前提をクリアしている業種ということです。

ようは、ビジネス的に求められる能力が高い訳ではなく、成功(この場合、マネタイズ)しやすい業種ということです。

ちなみに、一般会計上、当期純利益が4000万円以上の企業を「儲かっている企業」として認識されています。

右肩上がりで業績が推移しており、少数精鋭(20名以下の従業員数)のコンパクトな組織規模で優良企業として成り立っている業種。

それは次の通りです。

優良企業を達成しやすい業種

・建設機械器具賃貸業
・建設機械・鉱山機械卸売業
・発電所
・電気業
・非鉄金属スクラップ卸売業
・鉱業,採石業,砂利採取業
・一般土木建築工事業
・鉄スクラップ卸売業
・機械器具卸売業
・建築材料,鉱物・金属材料等卸売業
・木材・木製品製造業(家具を除く)
・物品賃貸業
・土木工事業(別掲を除く)
・総合工事業
・その他の衣服卸売業
・電気機器卸売業(家庭用電気機器を除く)
・その他の卸売業
・技術サービス業(他に分類されないもの)

卸売事業を営む卸業種の優良企業

さらに下記の条件でもピックアップしてみました。

・当期純利益が2000万円以上
・従業員数20名以下
・前年比100%以上
・100社以上存在
・卸売業に特化

(※4000)は当期純利益が4000万円以上、(※5000)は当期純利益が5000万円以上、(※6000)は当期純利益が6000万円以上の業種です。

・建築材料,鉱物・金属材料等卸売業
・その他の卸売業
・機械器具卸売業
・その他の建築材料卸売業
・その他の産業機械器具卸売業
・繊維・衣服等卸売業
・各種商品卸売業
・その他の各種商品卸売業
・その他の食料・飲料卸売業
・木材・竹材卸売業
・電気機器卸売業(家庭用電気機器を除く)(※4000)
・自動車部分品・附属品卸売業(中古品除く)
・金物卸売業
・その他の化学製品卸売業
・建築材料,鉱物・金属材料等卸売業(※5000)
・化粧品卸売業
・その他の卸売業(※4000)
・鉄スクラップ卸売業(※5000)
・医療用品卸売業
・その他の鉄鋼製品卸売業
・機械器具卸売業(※5000)
・計量器・理化学機器・光学機器等卸売業
・金属加工機械卸売業
・その他の農畜産物・水産物卸売業
・石油卸売業
・医療用機械器具卸売業(歯科用機器を含む)
・飲食料品卸売業
・紙製品卸売業
・自動車中古部品卸売業
・酒類卸売業
・非鉄金属スクラップ卸売業(※5000)
・その他の衣服卸売業
・その他の再生資源卸売業(※4000)
・建設機械・鉱山機械卸売業(※6000)

まとめ

儲かる儲からないは、もちろん例外はありますが、ほとんどのケースで業種によって儲かりやすい度合が違うということを多くの人が理解できていません。

もちろん能力や努力も必要ですが、儲かりやすい業種に参入できれば、求められる能力や努力は決して多くはありません。

第二の収入に柱として新規事業をお考えの方、M&Aで会社を買収しようとお考えの方にとって参考になれば幸いです。

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