儲かる業界リサーチ(7)
決算書から儲かる業界・業種を考察してみた(7)
このブログでもお馴染みになった業界リサーチ・シリーズを見てくださっている方は、なんとなく”あること”に気が付いているハズです。
それは…
日本の産業構造的に儲かる(儲かりやすい)業種が必ずある!
ということです。
儲かりやすい業種とは
結論から申し上げると、日本では次のように儲かりやすい業種がある程度、決まっています。
建設関連業→製造業→卸→小売
分かりやすく業種を上げると次の通りになります。
∟建設機械・鉱山機械製造業
→建設機械製造業の営業利益は、約1億3000万円。【54】
∟農産保存食料品製造業
→保存食料品製造業の営業利益は、8000万円超。【482】
∟産業廃棄物処分業
→業廃棄処分業の営業利益は、4000万円超。【2089】
∟産業廃棄物収集運搬業
→産廃の運搬業の営業利益は、約3500万円。【633】
∟はつり・解体工事業
→解体工事業の営業利益は、約3000~3700万円。【434】
∟卸売業
→化粧品の卸売業の営業利益は、2500~5700万円。【253】
∟機械器具小売業
→機械器具の小売業の営業利益は、1500~3000万円。【3196】
∟中古品小売業
→骨とう品を除く中古品小売業の営業利益は、1300~4000万円。【216】
∟無店舗小売業
→通販サイトの小売業の営業利益は、1000~2000万円。【422】
∟小売業
→化粧品の小売業の営業利益は、900万円弱。【154】
親ガチャ
例えば、あなたの親が自営業なのか?サラリーマンなのか?に関わらず、
産業廃棄物処分業に就いていた場合、
子供であるあなたも必然的に親と同じような職種に就く傾向にあるのが日本人の職選びの特徴でもあります。
すると…
上記の【】は、参入している黒字企業の数です。
つまり、産業廃棄物処分業というビジネスは、多くの社長さんが黒字を出しやすいビジネスといえます。
そこで働いている従業員は、その他の業種に比べて高い給与水準であることが多く、自営業であればまさに”親ガチャ”です。
盲点を明らかに
ようは、どのくらい利益が出せるか?または、出しやすいか?や、財布の中身は…
ある程度、業種で決まるという事実があるということです。
ここで注意していただきたいことは…
書籍やセミナー、YouTubeなどで儲かる系の情報に触れている人や起業や副業系の情報に触れている人は、特に注意が必要です。
それは、ほとんどの情報が「小売ビジネス」であることです。
もう一度、下記の内容を読み返してみてください。
日本では次のように儲かりやすい業種がある程度、決まっています。
建設関連業→製造業→卸→小売
小売りビジネスは、最も利益が取れないビジネスのカテゴリーです。(もちろん例外はありますが…)
逆説的にいえば…
自分の親や自分の興味関心が「建設関連業&製造業&卸」でなければ、必然的に”小売りビジネスしか”起業や副業の選択肢にならないということです。
結果、多くの人が小売りビジネスに参入することになり、レッドオーシャン市場が形成されます。
まとめ
もしあなたが、会社を買うほどのまとまったお金があるのなら…
自分が興味のある「製造業者」を買収して
・受託製造
・自社オリジナル製品の卸売
・自社オリジナル製品の小売
をすることです。
M&Aで買収する会社に難航している方は、この内容を是非、参考にしてみてください。