商いに必要な2つのタスク

商いに必要な2つのタスク

飲食店経営を参考に狙って儲けるための思考法について解説してみた

よくテレビやネットのニュースで”負債20億円で倒産”

という情報を見聞きしたことがある人も多いはずです。

多くの人は、負債、つまり借金が20億もあったら倒産しても仕方ない。

と思われるかもしれませんが、倒産する理由は、借金の多さではありません。

仮に借金が20億円あったとしても現金が20億円あれば、実質、借金は0円です。

ようは、倒産の直接的な原因は借金ではなく、資金(現金)のショートです。

私の知り合いに飲食経営者がいますが、ずさんな経営で運転資金が足りずに金策に走っていますが…

銀行から見て右肩下がりの会社に融資をするほどリスキーなことはありません。

なぜなら、融資した資金の使途が売上を上げていくためのポジティブな設備投資ではなく、資金ショート寸前の綱渡り状態を改善するためのネガティブな運転資金投資だからです。

銀行融資の審査は、使途がポジティブなのか?ネガティブなのか?あるいは、ちゃんと返済できる見込みがあるのか?で判断されます。

運転資金のために使われるなら…なかなか融資を受けづらい可能性があります。

本日は、飲食店経営を参考に会社を潰さない『経営学』について解説していきます。

お店を潰さない数値管理(売上≧1)

潰れるお店のほぼ100%がお店の数値を管理していません。

次の5つは、お店を潰さないために必要なTO DOリストです。

1.原価率(Fコスト)を把握していない
2.原価率(Fコスト)をコントロール(監視)していない
3.最適な人件費率(Lコスト)を把握していない
4.最適な人件費率(Lコスト)をコントロール(監視)していない
5.「1~4」を含む固定変動費を重要視した上で収支を把握する仕組みがある

つまり、数値管理です。

実は、飲食店経営に限らず、どのような業種でも原価率と人件費率をしっかりと把握してコントロールしなければ利益はでません。

これは、商いの基本の”き”です。

この固定費(≒固定変動費)をどのように管理していくのか?は、飲食店経営のおいて最も重要なタスクであり、それを仕組化しているお店は必ず利益を残せています。

結論だけ申し上げると、

1.メニュー毎の原価率を明らかにする
2.人件費のルールを決める(→人時売上高で評価する)
3.その上で日次決算を実施する

ここで次の疑問が出てくると思います?

1.適正原価率の適正範囲は?
2.人時売上高の適正範囲は?
3.毎日決算なんてやってられないのでは?

これを見ている飲食経営者の方は、上記の3つの質問に即答できますか?

ちなみに利益を出せている飲食店経営者は必ずこの3つを把握してコントロールしています。

信じられませんか?

結局、飲食店経営で潰れるお店というのは、単純に勉強不足です。

お店に集客させる商品力開発(売上≦1)

上記の内容は、お店に売上がある状態で必要なTO DOリストです。

では、そもそもお店の立ち上げ時や今現在、売上が少ない場合は、どうしたらいいでしょうか?

よく、マーケティングの世界では、自店や自社商品の

強み、売りは何ですか?それがないと差別化できないから集客できません。

みたいなことをいわれます。

確かに間違っていませんが、本質的な真実を射抜いてはいません。

なぜなら、中小零細企業が誰にも負けない「強み」があるはずがありません。

そうなると、強みがないのだから差別化もできない。だから集客もできない。

という論調になってしまいますが、実際に集客できているお店や商品も存在します。

この不可思議な現象に答えを出さなければ一生、マグレで儲かっている状態から抜け出せず、結果的にどこかのタイミングで必ずビジネスが失敗します。

飲食店経営の場合、それが4店舗目に訪れます。

答えを言いましょう!

なぜ、集客できて売上が上がるのか?

理由は、自店(自社商品)の商品力を理解して、商品力と顧客のニーズをアジャストさせているからです。

集客できない自店(自社商品)は、これがミスマッチしていて、集客できる自店(自社商品)はアジャストしています。本当にたったこれだけのことです。

ミスマッチの例としては…

うちのお店(焼肉屋)は、●●牛をつかった高品質にこだわったどこよりも美味しい焼肉屋です。

なぜ、これがミスマッチなのかは、

・顧客は、別に高品質を求めていない(少なくても最大公約数はとれない)
・そもそも美味しいのは当たり前(ちなみに美味しいか否かは定量的に評価できない。つまり人それぞれの感覚。よって、最低限の美味しさを担保していればそれでよい)

こういうお店に限って、コスパが悪かったりします。

コスパとは、価格と品質のバランスのことです。(←実はコレはものすごく重要なことです!)

一方、アジャストしている例としては…

うちのお店(焼肉屋)は、どのお肉も口の中でとろける食感を楽しめてお酒も安い居酒屋です。

顧客が焼肉屋に行く理由は、肉を食らいたいからです。でも、美味しいけど高いのが焼肉屋のデメリット。これを前提とした場合、上記は、安くて美味しそうな焼肉屋の印象を与えます。

その上で実際に安くなくても構いません。価格と品質のバランスがとれていればいいんです。

儲かるお店というのは、このように商品力と顧客のニーズが必ずアジャストしています。

この場合の商品力とは…

・口の中でとろけるお肉(かもしれないし、実際に食べたらまぁー、完全には否定できない)
・安い(かもしれないし、実際に食べたらまぁー、安いとは言えば安いかも)
・結果的に価格と品質のバランスがいい

です。

これを見ている飲食経営者の方は、上記のように自店の「商品力」について考えたことがありますか?

ちなみに利益を出せている飲食店経営者は必ず自店の「商品力」と顧客のニーズをアジャストさせています。

信じられませんか?

結局、飲食店経営で潰れるお店というのは、単純に勉強不足です。

まとめ

残念ながら、多くの飲食店経営者は勉強不足です。

勉強をしている経営者でもこのような体系的な教材に巡り合うことは多くありません。

ある意味で運ともいえます。

起業した経営者が10年後に生存している確率が6.5%前後という現実を鑑みると本当に運なのかもしれません。

だって、100人の経営者がいたら、10年後に社長でいられる人数は、たったの6人なので、運としか思えてきません。

あなたは、運が良いほうですか?

この記事は、飲食店経営者だけのものではありません。どんな商いも…

「数値管理の手段」と「商品力の開発」は必須の業務タスクです。

あなたは、どんな方法で自分のビジネスにこの記事の内容を取り込んでいきたいですか?

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