誰のための商いなのか

誰のための商いなのか

儲かるクリニックと潰れるクリニックの違いから顧客第一主義について解説してみた

“我々のボスは顧客である”

経営の原理原則を熟知した経営者であれば、一度は聞いたことがあるコトバです。

このコトバは、何も”お客さんは神様”なんだからリクエスト通りに対応しなきゃだめ

といった趣旨ではありません。

あるいは、企業の商品開発のフェーズで見込み客にアンケートを取る機会があると思いますが、

客の言うことをすべて鵜呑みにしろ!

といった趣旨でもありません。

あくまで、顧客が何を希望しているのか?どのような受け答え(対応)を切望しているのか?

を正しく観察した上で『求めに応じ、事業者として振る舞う』ことの重要性を説いたコトバです。

本日は、実例を挙げてボス(顧客)への理解がいかに経営に直結するか?について解説していきます。

ダメな町医者

あるローカルにクリニックを構える某皮膚科。

このクリックでは、地域住民で必要とされ長きにわたり先代が地域医療を重視して医療に従事していました。

それが、息子へ代替わりをして一年ほど経つと、患者は半分以下になってしまいました。

原因は、息子の現院長です。

この院長は、プライドも態度も大きく、患者に高圧的な態度をとります。

患者がネットで調べてきた情報を頼りに、血液検査の希望を伝えると…

二代目の院長は、「その処置が必要かどうかは医師である私が決めることです」

と言い放ちました。

もう、お分かりですね。

医師は、こうあるべきだ!という信念をもつことは素晴らしいことですが、患者が置き去りになっています。

儲かっていないメーカーが技術力を売りに自分たちが素晴らしいと思う商品を開発するのと全く同じ構図です。

イケてる町医者

あるローカルにクリニックを構える某皮膚科。

このクリニックでは、前述のクリニックとは正反対で、医師自身が積極的に患者へ話しをしません。

まずは、患者の話を聞いた上で医師としての『提案』をするスタンスです。

あくまで主導権を患者に譲るスタンスのため、患者は萎縮せずに自分がどうしたのか?を徹底的に医師へぶつけていきます。

つまり、患者がどうしたのか?をヒアリングしてから提案をする訳です。

要は、患者(=顧客)の話をとことん聞くことで、ニーズの解像度が上がり、顧客が納得する形で診療を終えます。

必然的に満足度が上昇し、リピート率が高まり、LTVが上がるため、儲かる訳です。

まとめ

あなたは、あなたの商品やサービスを利用してくれる顧客の話に耳を傾けていますか?

この記事(商いに必要な2つのタスク)でも触れた通り、顧客のニーズにアジャストしていかないと商品力は創造できません。

商品力がないから、集客もできないし売上も上がらないのです。

本当に単純な話、顧客のニーズを掘り下げるためにしっかりと会話した上で商品やサービスを見直せば、「売れない」ということはなくなります。

あなたは、顧客や大切な人の話をちゃんと聞けてますか?

今一度、点検する意味で自問自答してみてください。

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