次世代のエネルギー
次の時代を作る新・エネルギーについて考察してみた
脱炭素社会の実現に向けて日本をはじめとする先進国ではカーボンオフセットの取り組みが加速しています。
そんな中、新しいグリーンエネルギーへの関心が高まり、次に来る新・エネルギーへの投資が注目されています。
そのエネルギーは、何だと思いますか?
本日は、次の時代を作る新・エネルギーについて考察します。
次世代エネルギー
日本では、2050年時点のエネルギー需要の10%を「水素」に担わせるという国家戦略をロードマップとして公開しています。
そうです!次の時代を作る新・エネルギーとは、水素です。
そもそも、なぜ、水素が次世代エネルギーとして注目されているのか?
は、水素について理解しなければなりません。
水素市場のポテンシャル
水素を活用したビジネスの全体像を把握するには、サプライチェーンを理解することが大切です。
風力発電や太陽光発電など地理的な優位性でグリーンエネルギーが生み出せる新興国が
↓
グリーンエネルギーで電気を作る
↓
電気で水素を作る(水電解装置)
↓
水素を貯蔵する(水素を冷却して圧縮することで多くの水素を運搬できる)
↓
水素を運搬する⇒グリーンエネルギーを生み出せない日本やドイツに輸出
↓
輸出だけではなく、国内需要に答える
(水素を使った発電や水素自動車など多岐にわたる)
今後、水素市場に上記のようなサプライチェーンが生まれ、日本は主にハードの部分において儲けを出していくことになるはずです。
例えば、
・水素発電タービン(2050年までの市場予測は、23兆円)
∟工作機械、切削工具、
・水電解装置(市場予測は、年4.5兆円)
・水素の運搬+貯蔵(市場予測は、年5.5兆円)
・FCトラック(2050年までの市場予測は、300兆円)
電気自動車(EV)は、発電所が発電した電力をバッテリーに蓄えて走行するのに対して燃料電池車(FCV)は自ら発電を行い走行します。
FCトラックとは、ECVのことであり、「水素」と空気中の「酸素」を反応させて電気を起こす画期的な自家発電トラックです。
このような技術を開発している企業をリサーチして投資することが大切です。
欧州の動き
前述の通り、日本が水素の可能性を正しく評価し、開発に従事精通していくことで日本の製造業の復権が期待されます。
では、そのような未来を先取りするためにどのような企業に先行投資をしていけばいいのでしょうか?
少しだけヒントをお伝えします。
技術経営の3つの障壁には、「魔の川」「死の谷」「ダーウィンの海」という3つのフェーズがあります。
研究
↓
↓魔の川
↓
開発
↓
↓死の谷
↓
製品化
↓
↓ダーウィンの海
↓
産業化
実際に研究に従事していても成果が出ずに開発の成果がでないことがほとんどです。(魔の川)
運良く、開発に成功しても実用性を担保した製品することは困難です。(死の谷)
仮に製品化できたとしても商業ベースで量産化することはさらに困難です。(ダーウィンの海)
※この3つの障壁の中で最も厳しい壁がダーウィンの海です
EUでは、水素関連の開発が完了し(魔の川が超えたフェーズ)、製品化をするフェーズとその先にある製品化から産業化、つまり量産化のための補助金(グリーン補助金)を付けています。その額、1兆円。
つまり、EUもまた新・エネルギーを「水素」と見定めているのです。
日本国内においても魔の川を超えたフェーズの製造メーカー企業が必ずあります。
まとめ
どうか、日本企業を信じられる方、株式投資をバイアンドホールドで長期運用をしたい方などは製造メーカー企業のリサーチをしてみてください。
最後のヒントとして…
『三菱重工』みたいな企業を探してみて!ってことです。水素関連の事業に力を入れている企業です。
ちなみに、この記事(投資の科学)で触れたように
1000ドル(日本円で約14万円)を「S&P500」へ投資(複利運用)した場合、
20年後(2003-2023)には、602%のリターンを得て、日本円で14万円が100万円になったケースがあります。
これは、まさにバイアンドホールドによる長期複利運用の恩恵です。
2050年までの水素市場の高まりにおいて今から投資する場合、四半世紀かけてお金持ちになるひとつの方法が水素関連株への投資です。
20~25年後、あなたは何歳ですか?
その年齢でどのくらいお金持ちになっていたいですか?(もし前述のS&P500と同じ利回りなら20年後には投資金額の7倍になっています)
このようなことを想像しながら水素関連の製造メーカー企業のリサーチをしてみてください。