正しいターゲティングの手法
大手企業が行うターゲティングの方法について解説してみた
ワークマンのターゲティング
ここ数年、飛ぶ鳥を落とす勢いで成長している職人服専門ショップの「ワークマン」
1980年に第一号店をオープンし、2019年に「ワークマンプラス」、2020年に「ワークマン女子」、2021年に「ワークマンプロ」、2023年には「ワークマンカラーズ」といったように進化を遂げています。
現在、1000店舗を超えています。
国内ではユニクロの唯一のライバルとして多くの職人はもちろん、アウトドア向けや普段使いとして支持され、今では売上1000億を超えています。
しかし、利益は2期連続で減っています。
理由は、社内にてユニクロを正式なライバルと位置づけ、職人向け店舗が減って、カジュアル中心のワークマンプラスが全店舗数の半数を占めたことで経費が多くかかるようになったためです。
実店舗ビジネスのため、出店攻勢に出れば当然利益は減っていきますが、ワークマンの場合、それだけではありません。
実は、職人向けの作業着というのは、ファッション性やトレンドというものがありません。職人からして見たら去年着ていた作業着と全く同じ作業着が欲しい!というニーズも根強くあります。
つまり、職人向けの作業着販売は、明確なターゲティングにより確実にブランディングされ、開発費も多くのかからずに利益率が良い商品であるにも関わらず、ワークマンはそれを軽視してユニクロに勝負を挑むことで利益率を落とす結果になりました。
あなたは、この事実をどう受け止めますか?
3COINSのターゲティング
運営会社は女性向けのアパレル企業で”100円じゃなくてもいいからもう少し質が高いアイテムがほしい”という100円ショップユーザーの”かゆいところ”にフォーカスした20代女性向けの300円ショップで成長している企業です。
しかし、今では20代女性ではなく20~30代女性向けにターゲットを変更したことで売上が爆上がり。
毎週月曜日に必ず店頭に新商品が並ぶ販売戦略や社内インフルエンサーの育成など独自のビジネスモデルを進化させることで会員数や売上規模でZOZOTOWNに追いつけ、追い越せの勢いで成長しています。
あなたは、この事実をどう受け止めますか?
正しくターゲットできているか?
前述の2つの企業から学ぶべきことは、『ターゲティング』です。
一般的にターゲティングやポジショニングなどの経営フレームワークは、実例の結果をトレースしたにすぎず、実際、好例として参考にしながら自社に導入するべきかは検討が必要です。
なぜなら、巷で認知されているターゲティング論の場合、前述の実例から『ターゲットは絞れ』が一般的に周知されていることです。
あなたも自社の顧客は絞れ!と学んできているはずです。
実は、この誤解によって成長余地があるにも関わらずに大きく成長する機会を失ってしまう企業も少なくありません。
正しいターゲティングとは、何だと思いますか?
多くの場合、ターゲティングとは、顧客セグメントでカテゴライズしているはずです。
ワークマンであれば、「職人」
3COINSであれば、「20代女性」「30代女性」
一方、正しいターゲティングをした場合…
ワークマンであれば、「外で作業をする人」
3COINSであれば、「100均では物足りたい節約志向の人」
このように正しくターゲティングできれば、
・見込み客の最大公約数にリーチすることが可能になる
・ニーズがありそうな商品開発が可能になる
メリットが生まれてきます。
今一度、あなたのビジネスでもターゲティングが間違えていないか?確認してみてください。
顧客セグメントで考えるのではなく、顧客が困っていることでカテゴライズして適切にセパレートして販売網を確立します。
3COINSであれば、「100均では物足りたい節約志向の人」
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女性向けの店舗と男性向け店舗があるとベスト
このターゲティングの方法は大手の手法であり、中小企業は真似してはいけないわけではありません。むしろ、中小企業は間違ったターゲティングのせいで見込み客を狭めてしまっています。
ターゲティングを見直すだけであなたのビジネスの見込み客は確実に増えます。
是非、トライしてみてください。