小売りビジネスの光と影
クッキー廃止から真の売上獲得法について考察してみた
小売り業者に限らず今やインターネットでホームページを公開してマーケティングを行う企業は年々増え続けています。
ネットマーケティングの代表例は、ネット広告です。
しかし近年、ネット広告に不可欠な「クッキーの廃止」が懸念されています。
クッキーとは、ユーザーが複数のサイトにアクセスした履歴をクッキー(cookie)と呼ばれるテキストファイルをPCやモバイル端末の中に保存するデータのことです。
広告業者は、このデータを追跡することでユーザーの趣味嗜好を分析してユーザー属性にマッチした広告を表示させることで広告主のサイトに誘導する確率を高めています。
このクッキーの使用がプライバシー保護の観点から世界的に規制の対象になりつつあります。ある意味、Google包囲網といってもいい規制であり、今後のネット広告の未来を左右しかねない大きな改革です。
既にブラウザーのFirefoxは2019年6月、Safariは2020年3月にサードパーティークッキーをブロックする仕様に変更しており、Google Chromeも2024年後半にはクッキーのブロックを予定しており、多くのユーザーが使うGoogle Chromeにおける「クッキーの死」がネットマーケティングで効果を出したい広告主にとって今後の集客戦略に多大な影響を与えてしまいます。
影響を受けるのは誰か?
このクッキーの死によって影響を受ける人達は、
・広告業者(GoogleやYahooなど)
・広告代行業者(リスティング広告を代行する企業など)
・アフィリエイター(法人・個人問わず)
が想定されます。
影響を受けないのは誰か?
このクッキーの死によっても影響を受けない人達は、
・Amazon
・Youtube
などの自社サイトの中だけで膨大なアクセスがあり、ユーザーの嗜好を独自に分析してパーソナライゼーションできるプラットフォームです。
結果、どうなるか?
このクッキーの死は、ネット広告における変革期になります。
足元では、リスティング広告のCPAが悪化することでビックキーワードを含むCVキーワードの単価が高騰することが予想されます。
そのことで起こる流れは、
1.SEO対策
2.ファーストパーティデータの取得
です。
ファーストパーティーデータとは、メーリングリスト(メルマガ)に登録してもらうことで取得できるメールアドレスデータのことです。
つまり、クッキーがブロックされることでユーザーに対する刷りこみ(記憶してもらうこと)が広告ではできなくなることから
1.ユーザーに有益な情報を与えることでメルマガを登録してもらい
2.メルマガでユーザーを教育してエンゲージメントして
3.CV率を上げる
という従来型の手法が見直されるということです。
確実に儲かるビジネス①
前述のことから、今後、どのような集客代行ビジネスが儲かるか?は一目瞭然です。例えば、このような代行ビジネスは確実に儲かります。
・クッキーの廃止によりリスティング広告の効果が落ちてしまった広告主様専用の集客代行サービス
下記の全てのサービスが付随しています。
1.SEO対策
2.メルマガ登録率を上げるLP制作
3.メルマガでCV率を上げるシナリオ制作
つまり、代行業者のスキルセットは多くが求められるようになるということです。
SEO対策ができて、セールスライティングができて、エンゲージメントを高めるシナリオが書けるワンパッケージの代行業者は恐らく1社もありません。
だからこそ今後は、オールインワン的な集客代行に対するニーズが確実に高まるはずです。
確実に儲かるビジネス②
上記のオールインワン的な集客代行は、検索市場におけるアプローチですが、クッキーの死によって影響を受けない
・Amazon
・Youtube
に注力するというアプローチもあります。
自社商品をあえてECサイトで構築した上で販売するのではなく、
Amazonに出品した上でYoutuberに紹介してもらうことでクッキーの影響をほぼゼロに抑えながら販売が可能になります。
実は、多くの人が知り得ていない事実として…
Amazonで出品すると、カテゴリにもよりますが広告を打たなくても(あるいは少額の広告だけで)ある程度、売れていきます。
一番おすすめの儲かるビジネス
つまり、最もシンプルかつ効率性が高いビジネスを暴露してしまうと…
1.高額商品をAmazonで出品した上で
2.Amazon内で少額の広告を出稿し
3.Youtuberにも紹介してもらう
です。
”良い商品を作りさえすれば売れる”は、幻想だったといわれ、売る力を育てなければいけない時代に突入して久しいですが…
今は、
1.良い商品を作って
2.Amazonで広告出して
3.Youtuberに紹介してもらう
ことで利益が出せる時代になっています。
良い商品とは何か?
前述の通り、膨大なアクセスがある「Amazon」と「Youtube」を上手に使えば集客に大きな予算を組む必要がなくなった時代ともいえます。
よって、良い商品を開発するか、調達するかのいずれかに全集中する必要があるということです。
では、『良い商品』とは一体どのような商品だと思いますか?
多くの人に買われている商品です。
ここで真面目で正直な人は、”やっぱり誰が使っても高品質な商品を開発しないとダメなんだ…”と考えてしまいがちです。
しかし、多くの人に買われている状況を自身で作られるとしたら…あなたはどう思いますか?
世の中はこの虚像によって多くのヒット商品が生まれています。
この事実を深く理解した上で各プラットフォームを利用して収益を獲得していくことが必要です。
モノを売るとはどういうことなのか?開発をすることにバイアスしすぎるとモノは売れません。世間で言われている「売り方」ではなく、「売れ続ける仕組み」を理解してこそ小売りビジネスは成功します。
あなたは、どのようなビジネスセンスで「Amazon」と「Youtube」を攻略して収益を上げていきたいですか?